副業を始めるとき、「まずは月1万円」を目標にする人は少なくありません。しかし、その1万円が売上なのか、経費を引いた利益なのかで意味は大きく変わります。
目標にするなら、売上ではなく最終的に残したい純利益で決めるのが基本です。さらに使える時間、経費、販売手数料まで含めて逆算すると、無理のない目標か判断できます。
最初に「月収」の意味を決める
副業の数字は、次の3つを分けて考えます。
- 売上:商品やサービスが売れた総額
- 純利益:売上から初期費用、継続費、手数料などを引いた金額
- 手取り:純利益から税金などを差し引いた後の金額
この記事では、経費を引いた後の純利益を目標にします。税金は所得や状況によって異なるため、ここでは計算に含めません。
目標純利益は「使い道」から決める
根拠のない高い目標は、必要な作業だけを増やしがちです。まず、副業で増やしたい金額の使い道を1つ決めます。
- 毎月の固定費を5,000円補う
- 趣味や旅行のために月1万円残す
- 年間12万円を投資や貯蓄へ回す
使い道が月1万円なら、最初の目標純利益も月1万円で十分です。売上規模や他人の実績から決める必要はありません。
使える時間から実質時給を確認する
次に、1か月に無理なく使える時間を決めます。純利益1万円でも、8時間で達成する場合と40時間かかる場合では、続けやすさが違います。
必要な実質時給 = 目標純利益 ÷ 使える時間
目標純利益が1万円の場合、月8時間なら必要な実質時給は1,250円、月20時間なら500円です。ここで使う時間には、制作だけでなく調査、連絡、修正、出品、管理も含めます。
必要な時給が現実的でないなら、目標額を下げるか、時間を増やすのではなく作業方法や販売単価を見直します。
経費と手数料を加えて必要売上を出す
純利益1万円を残すには、売上も1万円あればよいとは限りません。月3,000円の経費と10%の販売手数料がある場合、必要売上は次のように計算できます。
必要売上 =(目標純利益 + 経費)÷(1 − 手数料率)
(10,000円 + 3,000円)÷ 0.9 = 約14,445円です。売上目標を1万円にすると、経費と手数料を引いた純利益は6,000円にしかなりません。
仕入れや送料など販売件数に応じて増える費用がある場合は、それも経費に加えて試算します。
必要件数へ置き換える
必要売上が分かったら、商品価格や1件あたりの報酬で割ります。必要売上が14,445円なら、1件3,000円の商品では5件、1件5,000円の仕事では3件が目安です。端数は切り上げます。
ここで「毎月その件数を獲得できるか」を考えます。難しい場合は、次の順番で調整します。
- 初月だけ発生する費用と毎月の費用を分ける
- 使っていない固定費を減らす
- 価格や1件あたりの利益を見直す
- 目標純利益を小さくして検証期間を設ける
初月・3か月後・継続後の3段階にする
始めた月から最終目標を達成しようとすると、需要が分からない段階で費用や時間を使いすぎます。目標は3段階に分けます。
- 初月:最初の1件、または最初の1円を確認する
- 3か月後:経費を回収し、月間純利益をプラスにする
- 継続後:目標純利益と目標実質時給を両立する
売れなかった場合も、失敗と決める前に「閲覧されたか」「問い合わせがあったか」「価格まで見られたか」を分けて確認します。ただし、期限と撤退ラインは始める前に決めておきます。
まず現在の条件を数字にする
目標は大きさよりも、費用と時間を含めて検証できることが重要です。最初は「月1万円を目指す」ではなく、「月8時間以内、経費3,000円以内で、純利益1万円を残せるか」のように条件をそろえます。